

初めに(前書きにかえて)
私がフェルメールを好きになったきっかけは、1995〜96年にかけて、ワシントン・ナショナルギャラリーと、ハーグのマウリッツハイス美術館で開催され、20世紀最高の美術展とまで言わしめた「フェルメール」展がきっかけでした。
30数点しか現存していないフェルメールの作品が、世界中から集められ20点も一堂に会したわけですから、当時は大変な騒ぎでした。チケットは完売し、ダフ屋まで出現しての大騒ぎとなりました。
もっとも、フェルメールの絵は、それぞれの美術館にとって超一級の目玉的作品ですし、保険料だって考えられない程の額になったはずです。よくまぁ開催できたものだと、今更ながら感心せざるを得ません。
1696年にフェルメールの作品が競売にかけられて以来の大集合でしたので、アメリカやヨーロッパの熱狂ぶりも当然といえば当然だったのかもしれません。
時期的に現地まで行けなかった私は、ただただ「羨ましい」と思いながら、新しく購入したフェルメールの画集や、雑誌「ブルータス」の特集を読みふけり、作品に見入り、気がついた時にはもう完全にフェルメールの虜になってしまったのでした。
10年以上、ことあるごとに美術館や展覧会に足を運び、様々な数多くの作品を観てきた私ですが、今になってフェルメールにこれほどまでに魅かれるとは正直、自分でも思ってもいないことでした。
印象派や中世の宗教画をはじめ、現代美術または日本の浮世絵など多くの作品を観てきて、そして今、たどり着いた好きな作家がフェルメールというのは不思議な感じがします。例えは悪いかもしれませんが、やっと意中の女性にめぐり逢って落ち着いたような感覚にとても似ているような気がしてなりません。
その意中の作家フェルメールの作品は、残念ながら一枚も日本にはありません。展覧会をみても、彼の絵はもう10年以上も日本に来ていません(1998年現在)。現存する作品数を36枚とする説をとってみてみますと、出身国のオランダをはじめとして、世界6ケ国、15都市にまたがり点在しているのが現状です。
ただし、その36枚中、一枚はアメリカのボストンにあるイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館より1990年に盗難に遭い現在も未だ行方知れずのままです。1990年3月18日、警察官の格好をした二人組みの犯人の「警報機のチェックです。」などという漫画でも出てきそうもないいいかげんな嘘にまんまと騙されて、マネ、ドガ、レンブラントなどを含む総額約210億円という、米国アート史上最大の盗難劇の中に、フェルメールの「合奏」(コンサート)という作品も含まれていました。もぅ10年以上経ちますが未だ行方知れずのままです。今は何処にあるのでしょう。はがゆさを感じます。
いずれ発見されるという希望的観測(実際ムンクの「叫び」やモネの「印象・日の出」も盗難に遭いながら発見されていますので・・・)を残して、とりあえずは、残りの35作品全てを、実際に現地に足を運んでこの眼で観ようというとてつもない計画「フェルメール完全制覇計画」別名「フェルメールを訪ねて三千里計画」は、1998年7月に華々しく?幕を開けたのでした。
世界6ケ国、15都市、18美術館に点在していますので、2、30年はゆうにかかるとは思いますが・・・・・・惚れ込んでしまったので、気長にやっていきたと思っています。(追記:2005年現在で残り2枚となりました!詳しくはこちら。)
以下は、実際現地で観てきた作品のレポートです。
世界中に散らばる30数点のVermeerの作品を追い求めています。